コンテキスト・マーカー
コンテキストとは文脈とか背景とかいう意味である。私達は対人関係において、相手はどういう立場、どういう背景で「言葉」を発しているのか、あるいは「言葉」と一緒に示す表情や態度を読み込み、言葉にくっついている意味を理解するようになっている。
ベイトソンという家族療法や社会学の領域で誰もが知る先人が述べた言葉だ。
例えば、相手(子ども、恋人、配偶者、友人、患者など)のことを本当に心配して「そんなことするな!」と怒る場合には、相手は、発信者の態度や背景を表情や状況、つまりコンテキスト・マーカーにより、言葉が発せられた、本当の意味「自分のことを思って怒ってくれた」を理解できる。
しかし、大人の発達障害「自閉症スペクトラム症」の場合には、コンテキスト・マーカー感受性が弱いため、「空気が読めない」などと思われてしまう。中には、左脳をつかって、人工知能AIのように「こういう場面ではこういう意味だ」と知識として学習する人もいる。
恋愛では「文脈」読みが重要となり難解となる。この雰囲気、この状況で、接近しよう、手をつなごうは言語を越えたものだからだ。
大人の発達障害が増えている。
注意欠如多動症はうっかりミス、忘れ物、衝動性、不注意、多動、多弁があるが、コンテキスト・マーカーは理解できるので、友達もいて、恋愛もできる人が多い。
自閉症スペクトラム症になると、コンテキスト・マーカー理解が弱いため対人関係が苦手になる。しかし、拘りやデータが好きなので研究者になったりもする。
重要なことはどちらの障害でも、二次障害を防ぐことだ。生きづらさを抱えているのであり、職場不適応でうつ状態、不安障害などに大人はなりやすいし、子どもは、成績不振や不登校になることもある。
上手に生きれば成功する。織田信長、坂本龍馬、エジソン、アインシュタインなどの天才も現代の診断基準に則せば、発達障害分類に入るらしいい(製薬会社小冊子より)。
0コメント