さくら
桜がもうすぐ咲き始める。多くの日本人にとって桜は、各々の思い出につながる花だ。卒業式、入学式、転勤、転校、別れと出会いといつもさくらは結びついている。
古い木造校舎の小学校校庭の周りには桜の木がたくさんあった。
担当していたがん患者さんは「桜が見たい」と言ったがその夢は叶わなかった。
母の死期迫っていた2月には「桜を見せてあげたい」と思っていた。
死期が近づく恩師を見舞った日には桜が咲いていた。
先日、ヨコハマ文芸7号に短編「湘南海浜病院」を書いた。自死した患者さんと娘、老兵は死にゆくのみ(老兵は去りゆくのみ)と言った老院長・・・・・・。いくつかの思い出を桜と海で紡いで作品にした。患者さんの娘さんが好きだったケツメイシの「さくら」は今でも名作だと思う。
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